2021年版 死者のカタログ 





2021年も、天に召された伝説的音楽家がけっこういます。





なんといっても、創世期のロックの大人物は、ドン・エヴァリー。エヴァリー・ブラザースの兄のほう。

8月21日に84歳で死去。なお、弟のフィル・エヴァリーは2014年に74歳で亡くなっています。

いうまでもなく、エルビスの少しあとに出てきましたが、おとうさんはカントリーギターの創始者のひとり。名家の出で、その素晴らしいギタープレイとハーモニーで歴史に残る活躍をしました。

その影響が、もっとも色濃いのはビートルズでしょう。さらに、その後のカントリー音楽のあり方を変えるほど大きな影響を与えました。




さらに、いろいろとスキャンダラスではありましたが、とうとう60年代の大プロデューサー、フィル・スペクターが、1月16日に81歳で死去。なにせ、殺人犯として獄中死。しかしながら、彼の作り出した音楽は今でも偉大です。





60年代アメリカンポップでは、もうひとり、ザ・モンキーズのマイク・ネスミスが12月10日に78歳で死去。

「デイ・ドリーム・ビリーバー」とか好きだったなあ。


イギリス方面では、マージービートのアイコンであるジェリー&ザ・ペースメイカーズのフロントマン、ジェリー・マースデンが2021年1月3日に78歳で死去。

「ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン」は、永遠の名曲。




さらに、ローリング・ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツが8月24日に80歳で死去。

リズム&ブルース界では、スプリームスのメアリー・ウィルソンが2月8日に76歳で死去。

モータウン初期の人。リードシンガーだったダイアナ・ロスは77歳でまだ現役です。





我が国の重要ミュージシャンも相次いで亡くなりました。


寺内タケシが6月18日、82歳で、また、原信夫(シャープス&フラッツのリーダー)が6月21日に94歳で死去。

8月14日には、タレントとしても活躍した歌手のジェリー藤尾が81歳で死去。

ジェリー・マーズデンの若いころの動画を見てすぐにおもいだしたのが、グループサウンズと寺内タケシなんですが、こちらも亡くなってしまったのですね。


2021年はビル・ヘイリー関係者、50年代から活躍したオリジナルメンバーが相次いで亡くなりました。

これで、50年代コメッツの重要人物は全員鬼籍に入ったことになります。


ジョゼフ・フランク・ダンブロージオ(ジョーイ・ダンブロージオ)

(1934~2021)

ラスベガスにて87歳で死去。

ビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツの最初のサックス奏者で、オリジナルコメッツ最後の生き残りだったジョーイ・ダンブロージ

オが今年9月に亡くなりました。

55年にはコメッツを脱退し、ドラムスのディック・リチャーズ、ベースのマーシャル・ライトルとジョディマーズを結成。ラ

スベガスで活躍しますが、59年に解散。

ジョーイはそのままラスベガスにとどまり、65年からホテルのフロアバンド、サテライツのサックスマン兼カジノ、シーザー

ズ・パレスでフロアスーパーバイザーを勤めました。

25年勤続したあと、退職。マーシャル・ライトル、ディック・リチャーズ、フランク・ビーチャー、ジョニー・グランデとオ

リジナルコメッツのリユニオンバンドに参加。世界中で活躍しました。




アル・ラッパ・シニア

(1927~2021)

フロリダにて94歳で死去。

1959年から1979年までコメッツに在籍したベーシスト。長くいたので、よく写真などで見かける顔です。デッカの最終アルバムからワーナー、メキシコのレコードレーベル、ソネット時代まで、後期コメッツを支えた人です。

ソネット時代のコメッツの「オンステージ」(疑似ライブ録音)では、歌手としてもフィーチャーされていました。

80年代には、ビル・ヘイリーから生前許可を得たということで、ビル・ヘイリーズ・コメッツを独自に結成して活動していました。


さらに、リトル・リチャードのバックでドラムスをたたいていたチャールズ・コナー(Charles Connor)も7月31日に86歳で死去。


50年代ロックンロールの有名人から縁の下の力持ち的器楽奏者まで、重要人物がかなり亡くなってしまいましたね。

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